カードローン6

総量規制とは、貸金業者が融資をする際に、利用者の年収の3分の1以上は貸すことができないという貸金業法の規制です。

現状では消費者金融系カードローン、クレジットカードのキャッシング、中小の貸金業者から借り入れる場合くらいにしか適用されない規制です。銀行のカードローンや、住宅ローン、自動車ローン、教育ローンといった他のローンの多くは対象となりません。

(参照:総量規制対象外貸付・融資ってなに?

総量規制は例えば年収300万円の方の場合、借り入れ上限は100万円になるということですが、ちょっと紛らわしいケースが、すでに別のカードを持っている場合です。

ネット上の情報を見ていると間違った内容も多いので、ここで改めて他のカードを持っていた場合にカードローンを申し込む際の総量規制の影響についてまとめてみました。

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別のカードを持っている場合は総量規制に影響する?

①クレジットカードを持っている場合
②別の消費者金融系(または信販系)カードローンを持っている場合
③銀行系カードローンを持っている場合

①クレジットカードを持っている場合

おそらく、新規でカードローンを申し込むという方でも、すでにクレジットカードを持っている方は多いと思います。

以下のケースと総量規制の関係について説明します。

クレジットカードのキャッシング枠

すでに借り入れている額が総量規制の対象となる。
⇒借り入れ分+新たなカードローンの利用限度額合わせて年収の3分の1が上限。
枠があるだけで利用していない場合は総量規制の対象にならない
⇒新たなカードローンで年収の3分の1までの利用が可能。

(参照:カードローンとキャッシングの違い

クレジットカードのショッピング枠

・利用の有無や額にかかわらず総量規制の対象外。影響はありません。

銀行が発行するクレジットカードのキャッシング枠

銀行本体が直接発行しているクレジットカード
<⇒借り入れの有無や額にかかわらず総量規制の対象外。
銀行がクレジットカード会社と提携しているクレジットカード⇒すでに借り入れている額が総量規制の対象となる。⇒借り入れ分+新たなカードローンの利用限度額合わせて年収の3分の1が上限。

銀行が窓口となって発行しているクレジットカードは、実際は提携会社が発行しているものがほとんどです(例:三井住友銀行⇒三井住友カード株式会社、楽天銀行⇒楽天カード株式会社)。

銀行本体が発行しているものか、提携会社のものかはちょっと分かりづらい場合もありますが、提携会社発行の場合、カードの裏面を見るとクレジットカード会社の名前が書いてある場合が多いです。

銀行本体が発行しているクレジットカードの場合、キャッシングは銀行法の適用になるので、総量規制の対象にはなりません。提携会社が発行している場合は、実質的に信販会社が融資している状態になるので、総量規制の対象になります。

<銀行本体が直接発行しているクレジットカード例>

・三菱東京UFJ-VISA(三菱東京UFJ銀行)
・イオンカードセレクト(イオン銀行)

②別の消費者金融系(または信販系)カードローンを持っている場合

消費者金融系カードローンは一度完済しても、契約状態が続きます。例えば、完済してから数年経ったとしても、カードさえあれば再度借り入れができますし、多くの場合で「○年間利用が無い場合は自動で解約」といった規定もありません。

つまり、利用していなくても自分から解約の手続きを申し出ないと常に利用枠(限度額)がある状態になります。

消費者金融系(信販系)カードローンを持っていて利用している場合

すでに借り入れている額が総量規制の対象となる。⇒借り入れ分+新たなカードローンの利用限度額合わせて年収の3分の1が上限。

消費者金融系(信販系)カードローンを持っているが全く利用していない場合

利用していない場合は総量規制の対象にならない⇒新たなカードローンで年収の3分の1までの利用が可能。

消費者金融系(信販系)カードローンは実際に借り入れている額が総量規制としてカウントされます。全く利用していないということであれば、契約状態か解約しているかにかかわらず、新たなカードローンで年収の3分の1までが融資可能額になります。

<消費者金融系カードローン例>

・アコム
・プロミス
・アイフル
・モビット
・ノーローン
・オリックスVIPカードローン

③銀行系カードローンを持っている場合

銀行系カードローンは総量規制対象外なので、カードを持っているだけはもちろん、借り入れがあっても総量規制とは関係ない状態になります。

他のカードローンより金利が低かったり、専業主婦でも利用できるといったことの他に総量規制対象外というメリットもあるのです。

<銀行系カードローン例>

・三菱東京UFJ銀行バンクイック
・みずほ銀行カードローン
・三井住友カードローン
・住信SBIカードローン
・楽天銀行スーパーローン
・ジャパンネット銀行ネットキャッシング

(参照:総量規制対象外ローンでも即日カード発行

総量規制以上の金額を借りることができるか

カードローンやクレジットカードの利用枠は、実際に借入れが無ければ総量規制としてカウントされないということを上記で説明しました。

例えば年収300万円の方がもともとキャッシング枠50万円のクレジットカードを持っていたとしても、全く利用していなければ、新たに利用限度額100万円のカードローンを作るということが可能になります。

つまり、新しいカードローンで100万円借りた直後にクレジットカードのキャッシング枠で50万円を借りれば、合計150万円と総量規制オーバーの利用をしている状況になります。

しかし、基本的にカードローン会社やクレジットカード会社は随時利用状況を確認していますので、100万円をカードローンで借り入れた後は、クレジットカードのキャッシング枠が利用できない状況になります。この場合、特にキャッシング枠が消滅するというわけではなく、カードローンの利用残高が減るまで一時的に利用ができない状態になるだけです。

ただこれは各社が利用者の利用状況を確認するタイミング次第ということもあるので、絶対に総量規制以上借りられないとは言い切れません。

しかし、現実的に複数のカード合わせて総量規制を超えてしまうほどの利用枠を与えられるかどうかという部分もあります。そういった意味でも実際に総量規制以上の金額を借りるというのはそれほど簡単では無いといえます。

(参照:カードローンでいくらまで借りることができるのか

他のカードを持っていた場合、審査に悪影響?

カードローンの新規申し込みの際には、利用者がすでに契約している他社のカードローンやクレジットカードの利用枠などは信用情報機関でチェックされます。

「すでにキャッシングの利用枠があれば新規の申し込み審査に悪影響にあるのでは?」という考え方もあるとは思いますが、実際にはそれほど大きな影響があるとは考えづらいです。

なぜなら、「利用枠があるのに借り入れをしていない」というのは金銭的に困っていないと捉えることもできるからです。さらに、信用情報には過去の事故歴や、返済履歴など多くの情報が確認できますので、利用枠以外の内容で申し込み者を審査する可能性のほうが高いのです。

また上記ですでに説明しましたが、特に契約直後は基本的に総量規制に影響しない範囲での融資になる場合が多いので、すでに別のカードを持っていたとしてもそれが審査に可否に影響する可能性は低いでしょう。

(参照:審査を左右する信用情報に記載されている実際の内容とは

まとめ

クレジットカード、カードローン、銀行系、消費者金融系、キャッシング枠、ショッピング枠など、それぞれで適用される規制が違うので、利用者にとってはちょっと混乱する部分でもあります。

カードをフルに活用したいということであれば、こういった違いは認識しておいたほうがいいかもしれません。

ちなみに、総量規制は貸金業者に対する規制なので、それが破られたとしても利用者にはペナルティーはありません。

ただ、融資する側(消費者金融やクレジットカード会社)は総量規制に違反した場合、行政処分などの重いペナルティーを課せられる場合もあります。そういったことも踏まえれば利用者が年収の3分の1以上借りられないような仕組みになっている可能性は高いです。

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