「エアコンは電気代が高い」と思っている方も多いかもしれません。

しかし最新のエアコンはかなり省エネ設計になっており、他の冷暖房機器に比べてランニングコストは低めです。

とはいえエアコンも機種が多いので、どれを選べば良いのか迷ってしまうでしょう。

今回は「省エネエアコン」を選ぶ際のポイントと、節約のための使い方のコツを説明します!

スポンサーリンク

省エネエアコンの選び方

どんなにエアコンが「省エネ設計」になっていても、その部屋に合っていないものを取り付けてしまったのでは、全く省エネにならない可能性があります。

まずは、エアコンの基本的な選び方を説明します。

エアコンのサイズの見方

(参照:ダイキン工業

上記はダイキンのエアコンの「8畳程度」向けの製品の説明です。

ほとんどのエアコンに上記のような畳数の目安の記載があり、だいたい2~3畳の幅があるので「6畳や10畳の部屋にも使えるの?」と疑問に思うかもしれません。

しかしこの意味は、
木造住宅の場合:暖房6畳、冷房7畳
鉄筋コンクリート住宅の場合:暖房:8畳、冷房10畳
の意味なのです。

基本的には戸建住宅の方は小さい方の数字を目安とし、マンションなどの方は大きな方の数字が目安になるのです。

建物の構造がそれだけ室内の温度に影響するということです。

また、一般的に暖房よりも冷房のほうが、より広範囲に働くというのも覚えておいた方よいでしょう。

畳数の目安は「東京基準」

実はこのエアコンの「畳数の目安」は東京の場合の目安です。

日本各地で気温は違いますが、特に冬の最低気温は地域によって大きな差があります。

寒冷地にお住まいの方が8畳の部屋に「一般的な8畳向けのエアコン」では、暖房能力が足りない可能性があるのです。

そういった地域にお住まいなら、1~2ランク上の大きさの部屋に対応したエアコンを選ぶ、もしくは地元の家電量販店の担当者に相談してみるのもよいでしょう。

特殊な部屋も要注意

天井が吹き抜けの構造の部屋なら、部屋の体積は普通の部屋に比べて大きくなります。

こういった場合、床が10畳だからといって10畳向けのエアコンではパワー不足です。

また、壁のほとんどがガラス窓のような部屋や、集合住宅の屋上など、外の気温の影響を特に受けやすい部屋も同様です。

大きな部屋に小さい部屋用のエアコンで節約になる?

あたりまえかもしれませんが、6畳向けのエアコンよりも10畳向けのエアコンの方がパワーがあるので消費電力は大きいです。

となると…10畳のお部屋に6畳タイプのエアコンをつけた方が「電気代の節約」になりそうですが、実際どうでしょうか?

エアコンは「設定温度になるまでが電力をより多く消費する」仕組み

エアコンが最も多く電力を消費するのは設定温度に到達するまでです。

例えば12畳の部屋に、パワーの弱い6畳向けのエアコンではなかなか設定温度に到達しません。

フルパワーで稼働する時間が長くなってしまうので、その分多くの電力を消費しますし、電気代もより多くかかってしまいます。

節約のためにわざわざ小さい部屋用のエアコンを選ぶのは無意味ですし、むしろ逆効果なのです。

では逆に6畳の部屋に12畳向けのエアコンならどうなるでしょうか?

エアコンのパワーが強すぎて、快適な室温にならない可能性があります。

結局のところ「エアコンの電気代を節約したい!」という場合、裏ワザ的な発想よりも、その部屋に合ったものを選ぶのが最善なのです。

冬に暖房を使うかどうかで選び方も変わる

冬の暖房器具というと、電気ストーブ、ガスファンヒーター、オイルヒーター、石油ストーブ、電気カーペット、こたつ、床暖房などいろいろあります。

寒冷地でエアコンをメインの暖房器具として利用するなら、選び方に注意が必要です。

エアコンは暖房に弱い?

エアコンは暖房性能が弱い…というより、冷房に比べて暖房の方がよりパワーが必要になるのです。

エアコンは室外機から取り入れた空気を室内に設定された温度にして送り込むという仕組みです。

環境省では夏の冷房は28℃、冬の暖房は20℃を設定温度に推奨しています。

例えば、夏に気温が35℃の場合、室内を28℃にするには温度を7℃下げれば良いわけです。

しかし、冬に気温が0℃の時に室内を20℃にするには20℃上げなければなりません。

人にとって快適な室温は、夏よりも冬の方が温度差があるのです。

というわけで、寒冷地でエアコンを暖房に使用する場合、パワーが弱いエアコンでは「全然暖まらない」となってしまう可能性があります。

そうなると、なかなか設定温度まで届かず、長時間フルパワー運転を強いられ省エネにはなりません。

電気代のことを考えれば、夏の冷房時より、冬の暖房時のことを重視すべきなのです。

暖房に強いエアコンを選ぶには?

暖房機能の能力を見る際に着目すべきは「低温暖房能力」です。

例として、ダイキンのエアコンの低温暖房能力を見てみましょう。

Eシリーズ(ベーシックモデル)10畳向けの低温暖房能力:3.5kW
DXシリーズ(寒冷地向けモデル)10畳向けの低温暖房能力:8.3kW

低温暖房能力とは、室外が2℃の場合に発揮する能力です。

ちなみに通常のエアコンスペックでは室外が7℃の場合の暖房能力が記載されています。

上記の2つのエアコンは同じ10畳向けであっても、暖房能力が2倍以上も違うのです。

多くのメーカーでは低温暖房能力の高いエアコンを「寒冷地向け」と謳っているので分かりやすいですが、「暖房重視」であれば低温暖房能力を比較ポイントにしてみましょう。

省エネエアコン比較のポイント

家電量販店やエアコンメーカーのホームページに行くと、「省エネの度合い」をパーセンテージや★マークで4つ星、5つ星と表していたりします。

しかし、どのエアコンが省エネに強いかを比較する際には「期間消費電力量」と「消費効率APF」を見れば一目瞭然です。

期間消費電力量とAPFとは

期間消費電力量とは日本工業規格(JIS)で定められた規格で、各社共通の基準で算出されたものです。

具体的には、モデル地域を東京とし、
冷房期間:5月23日~10月4日
暖房期間:11月8日~4月16日
で、1日あたり6:00~24:00の18時間使った場合の消費電力です。

期間消費電力量の数値は小さいほど省エネと考えればOKです。

APF(通年エネルギー消費効率)も同様にJISの規格ですが、算出方法は
1年間で必要な冷暖房能力の総和 ÷ 期間消費電力=APF
となります。

APFの数字は大きいほど省エネと考えればOKです。

省エネエアコンおすすめランキング!

では、期間消費電力量とAPFを踏まえた上で、2017年5月現在売られている10畳向けエアコンで省エネに優れている人気のエアコンをランキング形式でご紹介します!

順位 メーカー 機種名 期間消費電力量(kWh) APF
1位 日立 RAS-X28G
(白くまくんXシリーズ)
706 7.5
2位 パナソニック CS-X287C
(Xシリーズ)
746 7.2
2位 三菱電機 MSZ-ZW2817
(霧ヶ峰Zシリーズ)
746 7.2
4位 シャープ AY-G28X-W
(G-Xシリーズ)
757 7.1
5位 東芝 RAS-C285DR
(C-DRシリーズ)
790 6.9
6位 ダイキン AN28URS-W
(うるさら7)
779 6.8
7位 富士通ゼネラル AS-X28G
(ノクリアXシリーズ)
790 6.8
8位 三菱重工 SRC28SV
(SVシリーズ)
790 6.7
9位 コロナ CSH-W2817R
(Wシリーズ)
929 5.8

※上記一覧は、各エアコンメーカーで特に省エネに優れたモデルをチョイスしたもので、数値は各社ホームページを参考にしています。

1位は省エネ大賞受賞の日立「白くまくんXシリーズ」!

(参照:日立

日立の白くまくんXシリーズは、期間消費電力量とAPFの数字的にも一番優れていますが、「省エネ大賞」という経済産業省のお墨付きまであるエアコンです!

また最大の特徴は「くらしカメラAI」という機能です。

これはエアコン搭載のセンサー機能でその部屋に入る人をそれぞれ識別し、在室時間に合わせて風向きや風量、温度設定を自動的に調節してくれるというものです。

例えば暖房時、最初は寒かったとしても、つけっぱなしにしていれば、ちょっと暑すぎになったりするでしょう。

その部屋にいる人それぞれを快適な状態にすることで、無駄な電力の消費も抑えてくれるのです!

エアコンのよりオトクな買い方

上記で省エネに特に優れた製品をご紹介しましたが、実際のところ、省エネに優れている=上位モデル=価格が高いという現実があります。

すこしでも安く買うためのコツはあるのでしょうか?

8月・9月の決算時期の価格が狙い目!

家電量販店にとって、決算月はちょっとでも売上を伸ばしたい時期なので、1年のなかでももっとも安売りをする可能性が高い時期です。

店によって決算月は微妙に違いますが、おおむね8月9月がそれにあたります。

またこの8月9月は、夏の終わりでもあり、エアコンの販売が一段落しているタイミングなのも安くなる理由です。

・中間決算が9月、総決算が3月の家電量販店
ヨドバシカメラ
ヤマダ電機
ケーズデンキ
ノジマ電気

・中間決算が8月、総決算が2月の家電量販店
ビックカメラ
コジマ

エアコンの電気代節約のコツ

同じ省エネエアコンでも使い方次第で電気代に差が出ます。

省エネエアコンの電気代をさらに節約するコツはあるのでしょうか?

こまめに切ったほうが節電になる?

電化製品の電気代を節約するには「こまめな電源オフ」が何よりも重要です。

テレビや照明器具など、利用していない時は「オフ」、できればコンセントから外すというのが基本です。

しかしエアコンの場合、家に居ないときも含めてつけっぱなしの方が電気代が安く済んだという事例があり、度々話題になります。

つけっぱなしで節約になるかはケースバイケース

エアコンの節電でポイントとなるのは、この記事内でも説明しましたが、「設定温度に到達するまでが最も電力を消費する」ということです。

ですので、気温と設定温度の差が大きい場合は、電源をつけたり消したりを繰り返すと、その都度エアコンはフル稼働しなくてはなりません。

そうなるとむしろ電気料金を高くしてしまう可能性があります。

しかし電源をオフにしても長時間室内の温度をキープできるならそれほど電気代に影響しません。

また、1日の中で室内にいるのが短時間であれば、24時間エアコンをつけっぱなしにするのは明らかに電気代の無駄です。

部屋の環境、室外の気温、どれだけの時間部屋にいるかなどにもよりますが、エアコンの基本的な仕組みを理解していれば、上手な節電ができるのではないでしょうか。

大きな1台より小さな2台の方が電気代はお得?

10畳前後のお部屋ならエアコンは1台あれば十分ですが、リビングが20畳以上ある方なら、「10畳用を2台つけても良いのでは?」と思うかもしれません。

電気代の面ではどちらがお得なのでしょうか?

エアコン2台の方が省エネ

結論からいうと20畳向けエアコン1台より、10畳向けエアコン2台の方が節電になります。

例として日立の白くまくんXシリーズを見てみましょう。

メーカー 機種名 サイズ 期間消費電力量
(kWh)
日立 RAS-X28G
(白くまくんXシリーズ)
10畳向け 706
日立 RAS-X63G2
(白くまくんXシリーズ)
20畳向け 1,805

10畳向け2台なら期間消費電力量は2×706=1,412kWhとなり、20畳向け1台(1,805kWh)より省エネです。

お勤め先のオフィスや事務所、公共施設や店舗などの天井埋め込みのエアコンを思い出せばお分かりになると思いますが、広い空間に巨大なエアコンが1台だけ設置してあることはまずありません。

広い空間ならエアコンの台数が多いほうが隅々まで温度を調整しやすいことに加え、節電対策にもなるのです。

ただし、設置台数が増えれば、購入代金(工事費込み)が多くかかってしまうデメリットはあります。

まとめ

エアコンはメンテナンスをすれば20年以上使える場合もありますが、平均的な寿命は10年程度と考えて良いでしょう。

また、10年前と現在では、省エネの技術も大きな差があります。

お使いのエアコンが10年くらい経つのであれば、壊れてしてまって慌てて買い替えをするより、安いタイミングを狙って買い替えてみてはいかがでしょうか?

一時的に大きな出費になりますが、結果的にはそれがむしろ節約に繋がる可能性が高いのです。

スポンサーリンク