寒い季節になると気になるのが「暖房費」です。

暖房費を節約したいならできるだけ厚着をして暖房をつけないのがベスト!…かもしれませんが、そのやり方も限界があるでしょう。

今回は、上手に暖房費を節約するにはどうすれば良いかを説明します!

暖房器具のランニングコストを比較

暖房器具もいろいろありますが、それぞれ特徴があり、電気代やガス代、灯油代などの経費も違ってきます。

どの暖房器具が最も安く済むのでしょうか?

一時間あたりのおおよそのランニングコストを比較してみます。

種類 1時間あたりのコスト 広さ
電気毛布 0.9円~1.3円
こたつ 2.2円~4.6円
エアコン 2.8円〜53.5円 10畳
電気カーペット  6.2円~9円 2畳
石油ストーブ 8.74円~29.74円 10畳
パネルヒーター 10.8円~27円 8畳
セラミックファンヒーター 13.5円~27円 3畳
オイルヒーター 13.5円~32.4円 8畳
カーボンヒーター(遠赤外線ストーブ) 24.3円 3畳
ハロゲンヒーター(遠赤外線ストーブ) 27円 3畳
石油ファンヒーター 27.5円 14畳
ガスファンヒーター 55.3円 11畳

(参照:エネチェンジ
(参照:価格.com

上記表は1時間あたりの最小ランニングコストの低い順に並べたものです。

各暖房器具の対象サイズが違うので単純な比較は難しいですし、それぞれ特徴も異なります。

また、
・その部屋にいる人が1人なのか複数なのか
・立っているのか座っているのか
・リビング、寝室、子供部屋など、どの部屋で使うのか
・寒冷地か温暖地か
…など状況によっても使い分ける必要があるので、「この暖房器具が最もコストが低い!」とは一概に言い切れません。

多くの方におすすめできる家電は「エアコン」

あえて省エネで節約に効果がある暖房器具をひとつあげるとすればエアコンです。

「エアコンはランニングコストが高い」と思っている方は多いでしょう。

室内の本体と室外機がダブルで稼働しているのと、いろいろな機能もあるので、電気を多く消費していそうなイメージがありますよね。

しかし各メーカーはエアコンの省エネにかなり力を注いでおり、年々そのコストパフォーマンスは向上しています。

最新型の機種ならランニングコストは約2.8円〜53.5円(10畳向け)と、意外と安く済むのです。

またエアコンなら部屋全体が暖まりますので、様々な状況に対応できますし、遠赤外線ヒーターや電気ストーブ類などに比べて安全性が高いのもおすすめの理由です。

15年前より40%以上も省エネ!

エアコンの消費電力 1時間あたりの電気代
15年前 1080W 29.16円
10年前 755W 20.39円
最新型 605W 16.34円

(参照:エネチェンジ

例えば15年前のエアコンを1日7時間、月30日利用したとすると電気代は6,123円。

最新のエアコンの場合なら3,431円と2,962円もお得になり、40%以上省エネになっているのです!

確かに昔は「電気代が高い」エアコンだったかもしれませんが、最新モデルであれば「非常にお得な暖房器具」なのです。

エアコンが部屋に設置されているならば、節約のために、わざわざ別の暖房機器を購入する必要はないのです。

エアコンの電気代を節約するコツ

エアコンのランニングコストは最小約2.8円(10畳向け)と非常に安いですが、最大で約53.5円と大きな幅があります。

使い方次第で電気代に大きな差が出るのですが、常に最小パワーで利用していれば節約になるかというとそうでもありません。

自動運転が経済的

エアコンは「設定温度」と「風量(パワー)」を別に設定できますが、室温を設定温度にするまでが最も電気を消費します。

ですので、設定温度と実際の室温に大きな差がある状態で「弱運転」にすれば、設定温度に到達するまでに時間がかかる=より電気代がかかるということになります。

風量はエアコンにおまかせの「自動運転」にしたほうが経済的なのです。

つけっぱなしで温度を保ったほうが省エネ

エアコンは電源を切れば電気代がかかりませんが、室温は下がります。

自動運転の場合と同じ理屈ですが、一旦下がってしまった室温を設定温度までに上げる時に消費電力量が増えます。

エアコン利用中は室温をなるべく下げないよう、つけっぱなしの方がむしろ省エネなのです。

扇風機を併用すれば省エネになる!

暖かい空気は上昇し、冷たい空気が下の方に溜まります。

エアコンのセンサーが冷たい空気を感知すると、「もっと温度をあげないと…」とさらにパワーを上げる=電力をさらに消費することになってしまいます。

なるべく室内の空気を循環させ、室内を適切な温度に保つために扇風機を併用するのがおすすめです。

扇風機の電力は?と思うかもしれませんが、扇風機は単純な構造なので、エアコンにムダなパワーを消費させるよりは省エネなのです。

室外機や本体内部に異物が無いようにする

室外機の前に物を置いたり、本体のフィルターにホコリが溜まっている状態だと空気の行き来が悪くなり、ムダな電力を消費します。

また最近では「お掃除機能付き」のエアコンも増えてきましたが、フィルターのみのホコリの除去だけで室内機内部までは掃除しないものも多いです。

自動の機能だけに頼らずに、一定期間ごとにメンテナンスをすればより省エネ効果は高いと考えた方が良いでしょう。

カーテン1枚でも省エネ効果がある

エアコン運転中はドアや窓を閉めて暖かい空気が外に出ないようにするのは常識ですが、窓ガラスの場合、閉めていてもそこから部屋を冷やしてしまいます。

特に夜間は窓にカーテンやブラインドをするようにし、できれば雨戸も閉めて断熱するようにすればさらに省エネになります。

温度設定は何度にすればいい?

「エアコンの温度設定は28℃が目安」…とよく聞くので、夏も冬も28℃に設定している方も多いかもしれません。

しかし実は「28℃」は冷房時の推奨設定温度であり、環境省では暖房時は「20℃」を推奨しています。

エアコンの温度設定を20℃に設定していて「寒い」と感じるのであれば、お部屋の断熱効果が弱かったり、エアコンのパワーと部屋の広さが合っていないなどの可能性が考えられます。

そういった場合は温度設定を上げるしかありませんが、20℃から21℃と1度上げるだけで消費電力が10%上がる可能性があります。

温度設定を上げるのではなく、なるべく厚着などをして節電対策するなど努力をしたいものです。

8畳の部屋に6畳向けのエアコンをつければ節約になる?

エアコンは部屋の広さ別に販売されていますが、大きな部屋向けのものほど消費電力が大きくなります。

…となると、「実際の部屋は8畳だけど、6畳向けのエアコンをつければ節約になる」と思ってしまうかもしれませんが、それは間違いです。

小さなサイズのエアコンで大きな部屋を設定温度まで暖めようとすれば、フルパワーを長時間継続するような状況になり、かえって電気を消費してしまうのです。

逆に小さな部屋に大きなサイズのエアコンの場合は、「暖まりすぎ」や「冷えすぎ」となり、快適でないのはもちろん、ムダな電気の使用になります。

畳数めやすの見方

結局のところ、メーカーが設定している畳数のめやすが節約にも有効ということですが、注意したいのがその見方です。

例えば、A社の○○エアコンの説明に以下のように書かれてたとします。
冷房:6~9畳
暖房:6~7畳

8畳の部屋の場合、このエアコンが適しているのかどうか判断に迷うところです。

実はこの表示は
冷房:6(木造)~9(鉄筋)畳
暖房:6(木造)~7(鉄筋)畳

という意味なのです。

鉄筋と木造では断熱効果が違うので、同じパワーでも暖房温度に違いが出るのです。

暖房の畳数をめやすに

エアコンは冷房より暖房の方が電力を多く消費します。

ですので、エアコンの畳数をめやすにする場合、暖房の表示を見たほうがよいのです。

つまり、8畳の部屋の場合なら、上記の例よりワンランク上のサイズのエアコンがおすすめということです。

暖房器具の上手な組み合わせ

寒さが厳しくなると、ひとつの暖房器具では暖まらないこともあるでしょう。

そこで、複数の暖房器具を併用すればより暖かくなるわけですが、その組み合わせについて考えてみましょう。

暖房器具は大きく分けて3種類ある

組み合わせる前に知っておきたいのが、暖房器具には大きく分けて3種類あることです。

① 対流式暖房
② 輻射式暖房
③ 伝導式暖房

基本的には、同じ種類の暖房器具を併用すると効率が悪く、電気代のムダに繋がります。

①対流式暖房

対流式暖房とは、部屋の空気を暖めるタイプの暖房です。

代表的なものは、エアコン、ファンヒーターなどです。

メリットは部屋全体を暖めてくれるので、複数の人が同時に暖かくなりますし、特にエアコンの場合はコストも低めです。

デメリットは、温風で空気が対流するのでホコリの問題や、空気が暖まることによる乾燥などが挙げられます。

②輻射式暖房

輻射式暖房は空気ではなく、人や壁など物体を暖めるタイプのものです。

代表的なものは、遠赤外線ストーブ、オイルヒーター、蓄熱ヒーター、こたつなどです。

メリットは遠赤外線ストーブのようなタイプなら、電源を入れてすぐに暖かくなること。

また、空気を暖めるわけではないので対流式のように空気が乾燥してしまうこともありませんし、ホコリも舞いにくいのが特徴です。

太陽光のようなナチュラルな暖かさといえるでしょう。

デメリットは、向けられた方向しか暖めることができず、部屋全体が暖まらない、電気代が高めといった点です。

③伝導式暖房

伝導式暖房とは、直接触れることによって暖かくなるものです。

代表的なものは、ホットカーペット、湯たんぽ、電気毛布などです。

メリットは部屋の空気に影響せずに体感温度を上げるので、乾燥やホコリの問題がないことや、電気代が比較的安く済むといったことです。

デメリットは触れていないと暖かくないので、移動すると寒い、限られた人しか暖まれないといったことです。

暖房器具の種類を踏まえて組み合わせる

では、具体的な併用例とその効果について説明します。

エアコン+こたつ

こたつは基本的に輻射式暖房ですが、暖まった布団や床などに触れることでも暖まるので伝導式暖房の特徴も兼ね備えています。

それに対流式暖房であるエアコンなどを併用すれば3種の暖房を同時に利用しているような状況になるのです。

エアコンとこたつはどちらもランニングコストの低い暖房器具です。

この組み合わせならエアコンの設定温度を低めにしても暖かいので、経済的にもおすすめです!

エアコン+ファンヒーター

特に寒冷地の場合など、エアコンの暖房だけでは暖かくなるまで時間がかかります

そこでおすすめなのが、エアコンと同じ対流式暖房であるファンヒーターなどを部屋が暖かくなるまで併用する方法です。

エアコンは設定温度に達するまでがフル稼働で、電力を最も多く消費します。

ファンヒーターなどを併用して、すこしでも早く設定温度に達すれば省エネになるのです!

しかし基本的に同じ種類の暖房器具の併用は非効率的です。

特にファンヒーターのランニングコストは高めなので、ある程度部屋が暖まったら電源をオフにし、エアコンの単独利用に切り替えるのがポイントです。

一人暮らしならどの暖房器具がおすすめ?

地域や状況にもよりますが、一人暮らしで「とにかく電気代を節約したい」のであれば、こたつがおすすめです。

「こたつ」は節約に向いてる?

こたつのランニングコストは1時間あたり約2.2円~4.6円と上限が低いので、「想定外に電気代がかかった」というリスクが少ないのが魅力です。

布団で遮られた空間のみを暖めているのが、他の暖房器具より電気代が安く済む理由といえるでしょう。

しかし、足元から腰、手先などは暖まりますが「部屋自体は暖まらない」ので、あまりにも寒い室内では役に立ちません。

実際、ウェザーニュースの調査では寒冷地である北海道が最もこたつの所有率が低いというちょっと意外な結果もあります。

また、基本座っている状態でなければ暖まらないので、台所などでも暖房が必要なら他の暖房器具を併用しなければなりません。

まとめ

暖房器具を利用するのは1年の中でも限られた期間です。

そういったことからついつい古い暖房器具を何年も使い続けている家庭も多いでしょう。

しかし、暖房器具も年々進化しますます省エネになってきています。

長い目で見れば、商品価格が高額だったとしても新しい製品を買ったほうが電気代節約になる可能性は大きいのです。

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