10en

「失業しても失業保険があるから突然収入がゼロになる心配はない」のは、割と誰でも知っています。

しかし、その失業保険給付期間中に就職すると「再就職手当」がもらえるのは、意外と知らない方も多いのではないでしょうか。

今回は、再就職手当とは基本的に何なのか?失業保険と比べてどちらがお得なのか?を、分かりやすく説明していきます!

スポンサーリンク

再就職手当とは

再就職手当とは、失業した後、比較的早期に再就職した場合に給付される祝い金のこと。
受給には、細かい条件があるので注意が必要です。

再就職手当をもらうための条件

再就職手当を貰える条件は以下の8つです。

① 失業保険の手続き後、7日間の待機期間後に就職(また事業開始)する
② 失業保険の基本手当の受給日数が3分の1以上残っている
③ 前職と違う職場、または関わりのない職場に就職する
④ 給付制限がある方は失業保険の手続き後、1ヶ月間はハローワークの紹介の仕事に就く
⑤ 1年を超えて勤務する前提である
⑥ 雇用保険の被保険者である
⑦ 過去3年間で再就職手当または常用就職支度手当を受給していない
⑧ ハローワークに求職申し込み前の段階で就職内定していない

(参照:ハローワーク「再就職手当のご案内」)

注意点としては、②や④の条件のようにタイミングを間違えると貰えなくなってしまうものがあること。

上記の条件2つについて、もっと詳しく説明します。

基本手当の残日数が3分の1以上残っている必要がある

例えば、
所定給付日数が90日の方:給付日数60日目までに(残日数30日)就職する
所定給付日数が150日の方:給付日数100日目までに(残日数50日)就職する
所定給付日数が180日の方:給付日数120日目までに(残日数60日)就職する
となります。

1日過ぎただけでも、貰えるものが貰えなくなるので、気をつけたいものです。

給付制限がある方(自己都合退職など)と制限がない方ではタイミングが異なる

離職理由が倒産や解雇など、いわゆる「自己都合退職」ではない方の場合、待機期間の7日が過ぎたタイミングから所定給付日数の3分の2までに就職する必要があります。

自己都合退職の方は、失業保険の支給開始までに3ヶ月あります(給付制限期間)。

この3ヶ月間プラス所定給付日数の3分の2までに就職すればよいので、再就職手当をもらえる猶予は一般の方よりも長くなります。

ただし、給付制限期間の最初の1ヶ月間は、ハローワークからの紹介のお仕事に就くという条件があります。

1ヶ月を過ぎれば、ネットの求人サイトや知人からの紹介など、どんな方法で仕事を見つけても大丈です。

しかし、ネットの求人サイトなどでお仕事を探しても、応募から面接、採用までになんだかんだで1ヶ月以上かかるでしょう。

お仕事探し自体は早期から始めたほうがいいかもしれません。

申請方法、書類について

「就職が決まった!再就職手当を貰うぞ!」となった場合の流れを説明します。

手当の申請は再就職してから1ヶ月以内に行う必要があります。
ここからはタイミングを見計らう必要もないので、とにかくスピーディーに行いましょう。

①まずはハローワークに行く

まずはハローワークに行き、「再就職手当支給申請書」をもらいます。

ついでに申請方法について、担当者に詳しく確認しておくと良いでしょう。

②再就職した勤務先に処理をお願いする

次に再就職した勤務先で「採用証明書」をもらい、さらにハローワークでもらった「再就職手当支給申請書」の記入箇所を埋めてもらいます。

③ハローワークに書類の提出

ハローワークに上記の「採用証明書」と「再就職手当支給申請書」、さらに失業保険の手続きの際にすでに貰っているはずの「雇用保険受給資格者証」を提出します。

本人が持参する他、代理人や郵送でも可能ですが、期限は再就職してから1ヶ月になるので、くれぐれも遅れないようにしましょう。

再就職手当はいつもらえる?

再就職手当を申請して、実際にお金が入金されるのはいつになるのか?

お住いの地域や時期などによっても差があるかもしれませんが、1ヶ月~3ヶ月で貰えると考えていいでしょう。

新しい仕事を開始する時はなにかと出費がかさみ、「お金が欲しい」時期かもしれません。
ただ、特別に自分だけ早く貰える裏ワザのようなものは残念ながらありません。

アルバイトやパートの人はもらえない?

結論から言うと、アルバイトやパートの方でも再就職手当を貰うことは可能です。

ただし、以下の2つの条件をクリアしている必要があります。

①1年を超えて勤務することが前提

本人は1年以上の勤務を望んでいても、雇い主側が1年以上雇うつもりが無いならアウトです。

その点はハローワークに提出する書類や、電話での聞き取り調査時に判明するでしょう。

再就職手当を貰いたいのであれば、少なくとも「期間限定」ではなく、「長期勤務を前提とした」仕事に就く必要があります。

②雇用保険の被保険者である

再就職手当を貰うには、新しい勤務先で雇用保険に加入する必要があります。

再就職手当をもらう条件として、特に労働時間の記載はありませんが、雇用保険の加入条件は「週20時間以上」です。

つまり、同じ週5日勤務のパートの方でも、一日あたり4時間勤務ならOKですが、3時間勤務なら、週20時間未満なので雇用保険の対象外=再就職手当の対象外になってしまいます。

また、勤務先によっては週20時間超えの勤務でも、パートやアルバイトを雇用保険に加入させない場合もあるので、その場合も再就職手当は貰えません。

面接の段階で、労働期間と時間、雇用保険の3点は明確にしておいたほうがいいでしょう。

派遣の場合は?

派遣の場合「契約が3ヶ月更新」の場合が多く、ハローワーク側で1年以上勤務する前提とみなされない可能性がありますが、適用されるのでしょうか。

ハローワークの案内には「派遣就業で雇用期間が定められ、雇用契約の更新が見込まれない場合には、再就職手当は貰えません」と書かれています。

逆に言えば、雇用契約の更新が見込まれる場合はOKなのです。

契約自体が3ヶ月更新でも、業務自体が明らかに長期的なものであったり、同じ勤務先の派遣社員の多くが1年以上働いていれば、基本的には大丈夫と考えていいでしょう。

しかし派遣の仕事でも、6ヶ月間や1年間など雇用期間を短期に限定しているものはアウトです。

再就職手当の条件に合わない…そんな時は「就業手当」がある

雇用保険に入れなかったなどで、再就職手当の対象外になった場合でも貰えるのが「就業手当」です。

正社員以外の方でも貰いやすい手当といえるでしょう。

就業手当は、給付日数が3分の1以上、なおかつ45日以上残っている状態なら申請できるものです。短期的なバイトでも、働いた日数分だけ受給できます。

就業手当はそれほどお得な手当ではない

後で詳しく説明しますが、再就職手当が基本手当の50%~60%貰えるのに対し、就業手当は基本手当の30%になります。金額でいうと最大1,741円です。

手当自体少額ですし、バイトなどの非正社員の給与はそもそも高額ではありません。

実際に計算してみると、「バイト代+基本手当の30%」と「バイトせずに基本手当100%」が、ほとんど同じくらいの金額になってしまう可能性があります。

時給の安いバイトなどなら就業手当を受給するより、むしろ普通に失業保険だけを貰ったほうがお得になるでしょう。

再就職手当と失業保険はどっちがお得?

再就職手当をもらう条件は、失業保険の所定給付日数の3分の2までに就職することです。

失業保険を3分の2ギリギリまで貰ってから再就職手当を貰うほうがいいのか、すぐに就活して再就職手当を早々に貰ったほうがいいのか。

実際にシミュレーションしながら考えていきましょう。

再就職手当でいくらもらえるのか

まず、再就職手当で貰える金額を説明します。

受給日数が3分の1以上残っている場合=基本手当日額の50%×支給残日数
受給日数が3分の2以上残っている場合=基本手当日額の60%×支給残日数

と、早期に就職したほうが、割増になります。

ちなみに再就職手当で貰えるお金は非課税です。

どのタイミングで就職するのがお得か?

では、基本手当日額5,000円、給付日数90日のケースで、タイミングによって再就職手当と失業保険の総額を計算してみましょう。

給付開始から10日目に就職した場合

90日貰える失業保険を10日分しか貰わないと損でしょうか?

失業保険として貰える額:5,000円x10日=5万円
再就職手当として貰える金額:5,000円x60%x80日(残日数90日-10日)=24万円
合計:29万円

給付開始から60日目に就職した場合

再就職手当の条件である、受給日数の3分の2までフルに失業保険を貰った場合のケースです。

失業保険として貰える額:5,000円x60日=30万円
再就職手当として貰える金額:5,000円x50%x30日(残日数90日-60日)=7万5,000円
合計:37万5,000円

早めに就職してしまったほうが結局はお得

失業保険と再就職手当だけで計算すると、早めに就職するほど給付金は少ないです。

しかし、上記の例に再就職先の給与を含めると、早めに就職したほうがお得なことが分かります。

例えば、再就職先の手取り月収は18万円、同じ90日間で得られる金額を比較してみましょう。

給付開始から10日目に就職した場合
・失業保険と再就職手当で29万円
・月収18万円の80日分=48万円
合計:77万円

給付開始から60日目に就職した場合
・失業保険と再就職手当で37万5,000円
・月収18万円の30日分=18万円
合計:55万5,000円

上記の例だと、就職するタイミングが50日違うことによって、約20万円も差がでます。

失業保険の基本手当は給与の50%~80%、再就職手当はその基本手当の50%~60%が支給額になります。

結局のところ、手当を受給するよりも、仕事をして給料を貰ったほうが、得られる金額は大きいのです。

再就職手当は、早期の就職を促す目的のものですので、基本的には早めに就職したほうがお得になるようにできています。

まとめ

仕事をせずに収入が得られる失業保険は確かに魅力的ではありますが、再就職が簡単ではない時代です。

そういった意味でも、失業保険の受給期間ギリギリまで粘るよりも、早めに再就職手当を貰ったほうが賢明かもしれません。

スポンサーリンク