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よほどのお金持ちであれば話は別ですが、日々の暮らしで精一杯という庶民にとって老後のお金は不安の種でしょう。

当然ですが老後になってからでは、若い時より稼ぐのはかなり困難に。

そのため、老後資金は元気に働けるうちから考えておくべきなのです!

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老後資金は1億円必要

老後資金は個人だと約4000万円~5000万円、夫婦だと約1億円必要といわれます。

本当にそれくらい必要なのでしょうか。

検証していきましょう。

老後資金はいくら必要かシミュレーションしてみよう

老後の生活費がいくら必要になるのか、まずは平均的な額を見てみましょう。

老後の月あたりの平均支出は?

同じ高齢者でも、趣味や住環境によって支出額は違ってきますが、総務省統計局の統計データで平均的な支出額を確認できます。

独身の場合の平均的な支出

総務省統計局の統計データによると、「60歳単身無職」の平均支出は153,724円/月(約15万円)とのことです。

内訳が以下のようになります。

 

支出内容
食費 33,524
教養娯楽 16,189
住居 13,610
光熱・水道 13,610
交通・通信 13,467
保健医療 7,593
家具・家事用品 5,587
被服及び履物 4,441
その他(交際費含む) 35,243
非消費支出 10,461
合計 153,724

 

(参照:総務省統計局:家計調査年報(家計収支編)平成26年(2014年)

「外食が多いから食費に月3万円ではちょっと無理」、「無趣味だから教養や娯楽はゼロ円で済む」など個人差はあるでしょう。

平均的には15万円と考え、そこから自分なりに足し引きすることで、ある程度の自分の老後生活費が見えてきます。

夫婦の場合の平均的な支出

では、夫婦の場合はどうでしょうか。

同じく総務省統計局の統計データで、「男性65歳以上、女性60歳以上の無職の夫婦」では、二人合わせて268,927円/月(約27万円)が平均的な支出額となります。

内訳が以下のようになります。

 

支出内容
食費 60,829
教養娯楽 25,864
住居 16,045
光熱・水道 21,075
交通・通信 26,822
保健医療 14,609
家具・家事用品 9,819
被服及び履物 6,945
その他(交際費含む) 57,476
非消費支出 29,422
合計 268,907

 

単身よりも夫婦の方が、一人あたりの負担がやや少なく済むことが分かります。

老後の平均的な収入はいくら?

支出に見合うだけの収入があるのか。

総務省統計局では収入の平均的なデータも公開しています。

・単身高齢者無職(60歳以上)の場合の平均収入:112,207円(92.5%が社会保障給付)
・高齢者無職夫婦(男性65歳以上、女性60歳以上)の場合の平均収入:207,347円(92%が社会保障給付)

となっています。

つまり、支出より、収入の方が少ないのです。

高齢者無職の平均的な収入と支出

 

高齢単身無職 高齢夫婦無職
収入 112,207円 207,347円
支出 153,724円 268,907円
不足分(月) -41,517円 -61,560円
不足分(年) -498,204円 -738,072円

 

と、普通に生活しているだけで赤字になってしまうのです。

単身者の場合なら、年間約50万円赤字なので、10年なら500万円、20年なら1000万円…と、赤字もかなりまとまった金額になっていきます。

こうした赤字分はどうしているかというと、子供などが負担してくれるのでなければ、自分の貯金を切り崩していくしかありません。

老後においては「平均的な国民が赤字」というのが現実なのです。

収入は年金の種類によって差が出る

上記で平均的な収入を説明しましたが、年金の種類によっては、平均を大きく下回る場合もあります

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(参照:参照:厚生労働省 ”平成27年度の年金額改定について”

上記表は厚生労働省が発表した、年金額の改定のお知らせです。

国民年金は「40年加入の満額」の場合、厚生年金は「夫が40年間、その間妻が専業主婦」だった場合の67歳以下のケースモデルなので、全ての方に当てはまる額ではありません

実際の年金見込額はお住まいの地域の年金事務所、または年金相談センター窓口で確認する必要があります。

しかし上記の表から、国民年金が夫婦ふたり合わせても13万円ほどに対して、厚生年金は22万円ほどもらえるので、その格差はお分かり頂けるでしょう。

厚生年金未加入の自営業者ほど老後資金を考えるべき

老後の収入においては、厚生年金に加入しているサラリーマンなど会社員のほうが、余裕のある状況になります。

国民年金だけに加入している自営業の方などは、総務省の統計データの平均収入を大幅に下回る可能性が高いのです。

国民年金だけの場合の収入と支出

では、総務省統計局の統計データと国民年金の支給額(一例)を併せて考えてみましょう。

国民年金の支給額一例と平均的な支出

 

高齢単身無職 高齢夫婦無職
収入 65,008円 65,008円x2=
130,016円
支出 153,724円 268,907円
不足分(月) -88,716円 -138,891円
不足分(年) -1,064,592円 -1,666,692円

 

高齢者単身無職で平均的な赤字は年間約50万円ですが、国民年金だけの場合、年間約100万円の赤字

高齢夫婦無職で平均的な赤字は年間約74万円ですが、国民年金だけの場合、年間約160万円の赤字

国民年金の受給だけで普通の生活を送るのは、かなり厳しいことがお分かりいただけるでしょう。

老後のために貯金するなど、対策が必要です。

厚生年金の場合の収入と支出

総務省統計局の統計データと厚生年金の支給額(一例)を併せて考えると、以下のようになります。

厚生年金の支給額一例と平均的な支出

 

高齢単身無職 高齢夫婦無職
収入 156,499円 221,507円
支出 153,724円 268,907円
残額(月) 2,775円 -47,400円
残額(年) 33,300円 -568,800円

 

※単身者の収入(156,499円)は、夫婦の年金受給額221,507円から配偶者の年金受給額65,008円を引いた額で算出しました

厚生年金に加入していれば、単身であれば「足りている」状態になります。

しかし夫婦になると、国民年金だけの方よりは余裕があるとはいえ、月に約5万円ほど赤字になってしまいます。

年金生活はどれくらいの期間になるのか

年金は2016年現在、原則的に65歳から支給されることになっています。

65歳からどれくらいの期間、年金生活になるのでしょうか。

日本人の平均寿命

日本人の平均寿命は年々上昇していますが、厚生労働省の調べによると、2015年では、

男性:80.79歳
女性:87.05歳

ということです。

男性なら約15年間、女性なら約22年間が年金生活期間の目安になります。

老後資金はいくら必要?

国民年金だけが収入の単身者の年間の赤字と寿命を考慮してみると、以下のようになります。

 

国民年金の受給者(単身)
赤字(一年あたり) 赤字(15年間)
約106万円 男性 約-1590万円
赤字(22年間)
女性 約-2332万円


民年金の受給額によっては、もっと赤字額が増える可能性
があります。

やや多めに見積もって、国民年金だけ収入の場合、男性なら2000万円、女性なら3000万円くらい赤字になる可能性があります。

また、上記の金額は「最低限の生活費」を想定したものなので、現実的にはそれだけでは足りません。

長く生きていれば、住居のリフォーム、冠婚葬祭、医療費や介護などある程度大きなお金が必要になるシーンは必ず出てきます。

また、当然ですが平均寿命以上生きればそれだけお金も必要になります。

男女それぞれプラスアルファ2~3千万円とし、一人あたり4千万円から5千万円ほど貯金があれば、比較的余裕を持った老後の生活が送れるといえるでしょう。

「老後は夫婦で一億円必要」というのは、それほど大げさな表現ではないのです。

老後資金の貯め方

厳密にいくら老後資金として必要になるかは、それぞれの状況にもよりますが、年金が生活費を100%カバーしてくれない以上、貯蓄ゼロで老後の生活を送るのはかなり厳しいです。

いくら貯金が出来るかも個人差がありますが、出来る限りお金を蓄えるべきでしょう。

子供に投資する時代ではない

限られた収入でお金を蓄えるには、まず「節約」が必須になりますが、お子さんがいるのであれば、養育費は節約すべきです。

一昔前であれば、1つの会社で定年まで勤続するのが前提だったので、子供の進学から就職のためのお金はいくら払っても惜しまなかったかもしれません。

それだけ投資する価値があったからです。

しかし今は、
・少子化で競争率も激しくないので無理して私立の学校に入れる必要がない
・せっかく優良企業に就職しても、転職やリストラの可能性もある
・ある程度の学歴があっても非正規社員になる可能性もある
・大企業でも倒産のリスクがある時代

なのです。

今は学校も選びやすい時代ですから、最初から教育費の安い国公立を前提に小さい頃から仕込めばかなり節約できます。

以前であれば「大企業にされ入ってしまえば一生安泰」だったので、家賃や生活費としていくら仕送りしても元が取れたかもしれません。

子供にはなるべく自宅から通学、アルバイトをしてもらうなど、親の出費を抑えたほうが、結果的には老後に子供に迷惑をかけずに済むのです。

個人年金保険なら貯めやすい

民間の保険会社が扱う「個人年金保険」を、聞いたことがある人も多いでしょう。

「国民年金は今まで払ってなかったら、保険会社の年金でどうにかなる」と考えている人もいるかもしれません。

しかし、
・個人年金保険の財源は、利用者の保険料のみ
・国民年金の財源は、利用者の保険料+税金

という根本的な違いがあり、どちらがメリットが多いかというと、やはり一般的な国民年金の方になります。

国民年金を延滞して、あえて民間の個人年金保険にお金をかけるのはおすすめしません。

個人年金保険は貯金の方法としては有効

国民年金を払いつつ、なおかつ老後資金を貯めたい方なら個人年金保険はおすすめです。

個人年金保険は終身年金、有期年金、確定年金などのプランがありますが、いずれも老後のためのお金なので、毎月一定額が自動的に口座から引かれていきます

「老後にお金が必要と分かっているけど、貯金は苦手」という方でも貯めやすいのです。

また、実際に「老後資金のために銀行にコツコツ貯めている方」であれば、そのお金を個人年金保険に回したほうがお得です。

銀行に預けて得られる利息より、個人年金保険のほうが得られる金額が大きいからです。

個人年金保険は、リスクの少ない資産運用方法としておすすめです。

投資信託などの不労所得で貯金

さらに資産を増やしたければ、投資という方法もあります。

しかし、例えば株やFXなどは資産を何倍にもできる可能性もありますが、知識の浅い素人の場合、資産をすべて失うリスクがあります。

そういったリスクが比較的少ない投資として注目を集めているのが投資信託です。

投資信託はFXなどに比べてハイリターンは望めませんが、お金を預けたあとはプロが取引してくれるので、知識がない素人でも投資しやすいのです。

しかし、「資産を失うリスクが少ない」と言われている投資信託ですが、「投資」である以上、絶対に損をしない保証はありません

投資信託は銀行にお金を預けるのと違い、元本保証がありません。

投資しても全く儲からない可能性もありますし、それどころか結果的に資産が減る可能性もあるのです。

(参照:自宅で稼ぐ方法!【タイプ別】【得意分野で副収入をゲット】

若いうちから節約を

定年になったからといって、急にライフスタイルを変えるのは難しいです。

なるべく若いうちから節約を心がければ老後資金を貯金できますし、老後も上手に節約できるようになるでしょう。

老後の支出を抑えられれば、上記で説明したような高額な貯蓄がなくても生活できるかもしれません。

まとめ

景気が悪い時代なので「老後のことまで考える余裕はない」という方も多いかもしれません。

しかし、そういう時代だからこそ「いずれは老いる」という現実に向き合うべきでしょう。

若いうちなら、ちょっとお金に困れば日雇いのバイトでもすれば済むかもしれませんし、カードローンでキャッシングするのも簡単です。

しかし、そういったものには「年齢制限」や「体力的な問題」があるので、今は普通にできても高齢になるとできないことも多いのです。

「自分が高齢者になったときにどうなるか」を、より具体的にイメージできれば、今のライフスタイルも違ってくるかもしれません。

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