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銀行系カードローンの申し込み条件を見ると、

①年齢は20歳から○○歳の方
②安定した収入がある方
③指定の保証会社○○㈱の保証を受けられる方

おおむねこういった内容が書かれています。

①と②はだいたい分かりますが、③の「保証会社」にかんしては意味が分からない方も多いのではないでしょうか。

例えば三菱東京UFJ銀行バンクイックの場合、保証会社の部分が「アコム(株)」になっています。アコムもカードローンを発行している消費者金融なので、「ひょっとして三菱東京UFJ銀行は看板だけで、実際はアコムから借りるの?」と思われるかもしれません。

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カードローンの保証会社とは

カードローンは基本的に「継続的に仕事をしている」ことのみで利用者を信用してお金を貸しています。ちょっと前まで「サラ金(サラリーマン金融)」と呼ばれていたのはそのためです。

他のローンであれば、保証人や担保が必要になる場合も多いですが、カードローンではそういったものは必要ありません。

その代わり、「保証会社」が保証人のような役割をするのです。一般的に銀行系カードローンの保証会社は消費者金融や信販会社になっています。

保証会社の主な役割

①審査を行う
②延滞時などの場合の催促
③返済されない場合の代位弁済

①審査を行う

カードローンの申し込みの過程では必ず審査があり、その結果次第で利用できるかどうかが決まります。

具体的な審査の内容は本人確認、職場の在籍確認、個人信用情報機関での過去のローン利用実績などになりますが、銀行系カードローンの場合はそういった審査を保証会社である消費者金融や信販会社が行います。

消費者金融や信販会社にとっては個人融資の審査は得意分野になるので、銀行はそのノウハウを利用しているということにもなります。

(参照:審査の主な内容と仕組み

②延滞時の催促

カードローン利用中、約定返済日に返済されなかった場合には、メールやハガキ、電話などで催促や遅延損害金のお知らせがきますが、そういった催促も保証会社が行います。

銀行に代わって消費者金融が催促を行うからといって、特に怖い取り立てがあるというわけではないので心配は要りません。

(参照:滞納したら怖い取立てが来る?

③返済されない場合の代位弁済

延滞が3ヶ月といった長期になると、債権は保証会社に譲渡されます。保証会社である消費者金融などが利用者に代わって銀行に借り入れ額を弁済し、裁判などに発展すれば、保証会社と利用者のやり取りになります。

つまり、銀行側は利用者が返済しなかった場合でも保証会社が肩代わりしてくれるのでどんなに融資をしても基本的に損害はありません。保証会社の立場からすれば、銀行のカードローンの審査をきちんと行わないと後でそのツケが自分に回ってくるという構図になります。

保証会社は銀行系カードローンだけ?

いろいろなカードローンの申込み条件を見てみると、銀行系カードローンだけが消費者金融などを保証会社としている記載がありますが、消費者金融系カードローンや信販系カードローンでは「保証会社」という文字すら出てきません。

それは、消費者金融の場合は自社で保証を行っているからです。

ここで各銀行系カードローンの保証会社を見てみましょう。

主な銀行系カードローンとその保証会社

銀行名 カードローン名 保証会社
三菱東京UFJ銀行 バンクイック アコム
セブン銀行 カードローン アコム
じぶん銀行 じぶんローン アコム
三井住友銀行 カードローン プロミス
住信SBIネット銀行 Mr.カードローン プロミス
イオン銀行 カードローンBIG イオンクレジットサービス
またはオリックス・クレジット
りそな銀行 プレミアムカードローン オリックス・クレジット
りそな銀行 クイックカードローン りそなカード
新生銀行 レイク 新生フィナンシャル
楽天銀行 スーパーローン セディナまたは楽天カード
みずほ銀行 カードローン オリエントコーポレーション

※表中の「プロミス」は商品名なので、正確にはSMBCコンシューマーファイナンス株式会社が保証会社になります。

上記の表から以下のような事が分かります。

①消費者金融や信販会社は複数のカードローンの保証会社になっている場合もある。
②同じ銀行でもカードローンの種類で保証会社が違う場合がある(りそな銀行)。
③保証会社が2つ存在する場合がある(イオン銀行、楽天銀行)。

保証会社に着目すれば審査を攻略できる?

「実質的に審査は銀行ではなく、消費者金融や信販会社が行っている」、「消費者金融や信販会社は複数のカードローンの保証会社をしている」という2点を踏まえれば、カードローンの選びの注意点が見えてきます。

保証会社が共通するケース

・三菱東京UFJ銀行バンクイック
・セブン銀行カードローン
・じぶん銀行じぶんローン
上記3つのカードローンはアコムが審査をしています。

つまり、セブン銀行カードローンに申込みをしてダメだったという場合、次に申し込む場合は三菱東京UFJ銀行バンクイックやじぶん銀行じぶんローンはなるべく避けたほうがいいということです。

上記3つの銀行の審査基準が全く同じとは考えにくいですが、審査の判断で共通してくる部分が多い可能性が高いのです。

しかし、三菱東京UFJ銀行バンクイックの審査に落ちたからアコムのカードローンもダメかというと、そうとも限りません。銀行系カードローンと消費者金融系カードローンの審査は別物と考えたほうがいいでしょう。

過去のローン利用で問題があった場合

例えば、過去にプロミスで延滞や債務整理(自己破産や任意整理など)といった事故があった、または過払い請求をしたことがあるという方が三井住友銀行カードローンを選ぶとします。

三井住友銀行カードローンの保証会社はプロミスになるので、他のカードローンに比べて審査落ちのリスクは高くなることが予想されます。

過去のローン利用で問題があった場合は、保証会社も含めて避けたほうが無難ということです。

保証会社が消費者金融か信販会社か

同じメガバンクでも三菱東京UFJ銀行と三井住友銀行は無人契約機があったり、夜間や土日でも審査に対応しているのは、保証会社が消費者金融ということもあるでしょう。土日に審査回答が出ないみずほ銀行は保証会社が信販会社です。

(参照:土日に即日融資可能なキャッシングサービス

また審査の甘さという点でも、どちらかというと信販会社より消費者金融の方が甘いと考えられます。

・三菱東京UFJ銀行バンクイック:保証会社はアコム(消費者金融)
・三井住友銀行カードローン:保証会社はプロミス(消費者金融)
・みずほ銀行カードローン:保証会社はオリエントコーポレーション(信販会社)

メガバンク系カードローンは一般的には審査が厳しい部類と言われていますが、審査をする保証会社が違うので、内容的にそれぞれで格差があることは想定できます。

審査の甘さという点ではみずほ銀行よりも三菱東京UFJ銀行や三井住友銀行のカードローンの方が有利かもしれません。

なぜ消費者金融が保証会社をしているのか

例えば、三菱東京UFJ銀行とアコムはカードローンという同じ商品を扱っている商売敵でもあります。しかし同じグループ(アコムは三菱東京UFJ銀行の傘下)でもあり、バンクイックというひとつのカードローンを共同で運営しています。

そもそも、なぜほとんどの銀行は消費者金融や信販会社と提携関係にあるのか?このいきさつについて簡単に説明します。

①グレーゾーン金利廃止→過払い金返還請求

現在のカードローン利用に関する法律は2006年に改正、2010年に完全施行された新しい貸金業法に基づいています。それ以前は消費者金融や信販会社は実際に法で定められた上限金利よりも高い金利で利用者にお金を貸していました。それを「グレーゾーン金利」といいます。

新しい貸金業法になってから、グレーゾーン金利でお金を借りていた利用者は「利息を払いすぎたから返して欲しい」と過去の利息を返還請求することができるようになりました。俗に言う「過払い金返還請求」です。

消費者金融などにとってはいったん利益として計上していた利息を利用者に返すということに加え、今までよりも低い金利でしか融資できなくなったので運営が厳しくなりました。実際に武富士など大手の消費者金融も潰れてしましました。

(参照:グレーゾーンの金利ってなに?今は心配いらないの?
(参照:過払い金請求とは

②銀行と提携→経営存続

お金に困った企業が頼るのは銀行です。アコムやプロミスなど大手消費者金融などは銀行の傘下になることで、事業を存続。レイクは完全に銀行のローン商品になりました。

「信販会社はグレーゾーン金利に関係あるの?」と思われるかもしれませんが、当時信販会社が発行していたクレジットカードの「キャッシング機能」はグレーゾーン金利で融資をしており、過払い金返還の対象だったのです。

そして、

アコム→三菱東京UFJ銀行
プロミス→三井住友銀行
オリエントコーポレーション→みずほ銀行
レイク→新生銀行

と、銀行と消費者金融や審判会社は提携関係になったのです。

銀行にとって何のメリットがあるのか?

グレーゾーン金利の廃止で苦しんだ消費者金融や信販会社を何の見返りもなく銀行が救ったわけではありません。

より収益を得たい銀行が、新たな事業として個人向けカードローンを展開できる。

以前であれば銀行の主な収益といえば、対企業向け融資や住宅ローンなどでした。しかしバブル崩壊より続く不況の中で利益を上げにくい銀行にとって個人向けの小口融資のノウハウや仕組みを得られるのはメリットが大きかったのです。

消費者金融などを保証会社にすることでリスクを回避できる。

申し込み者の審査から、返済が滞ったときの責任までを保証会社である消費者金融や信販会社が担います。銀行は少ないリスクで利益を上げることができるのです。

消費者金融に融資し、利息を得られる。

消費者金融や信販会社が一般利用者に融資する財源は銀行です。消費者金融は銀行からお金を借りて利用者に融資をしており、銀行に対しては利息を払っています。

つまり、銀行にとって消費者金融や審判会社は優良な顧客でもあるわけです。

(参照:各カードローンで金利に差がある理由とは

もちろん、消費者金融にとっては事業の存続に加え、銀行の関連会社となることで「サラ金」というちょっと怖い存在から、社会的信頼(イメージアップ)をも得たといえ、双方にメリットがあったということです。

ちなみに、利用者側も貸金業法の改正後には「金利が下がった」、「暴力的な取り立てがなくなった」という状態になり、より安心してカードローンを利用できるという状況になったというメリットがあります。

まとめ

銀行系カードローンの保証会社について説明をしました。

冒頭で「ひょっとして三菱東京UFJ銀行は看板だけで、実際はアコムから借りるの?」と勘違いをする方の例に触れました。
銀行系カードローンにとって保証会社の役割は大きいということや、銀行に消費者金融社員が駐在しているという話もあるので、あながち勘違いとも言い切れないかもしれません。

しかし、スピーディーで気軽に利用できる現在の銀行系カードローンは消費者金融や信販会社とタッグを組んでいるからこそ実現できるともいえます。

普通に利用する分にはあまり意識する必要はないかもしれませんが、状況によってはカードローン選びの際に保証会社にも着目することで審査通過しやすくなるなどのメリットがあります。

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