2015-0715失業手当
雇用保険に加入していれば、仕事を辞めた後に失業手当をもらえるということは皆さんご存知だと思います。しかし、この失業手当は正確には「基本手当」というもので、それ以外でも雇用保険にはさまざまな状況で利用できる手当が豊富に存在します。ハローワークに登録していれば担当者が教えてくれるとも限らないので、ある程度は内容を自分で把握しておいたほうがよいでしょう。

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雇用保険から支給される14種類の手当

求職者給付

https://www.hellowork.go.jp/insurance/insurance_basicbenefit.html
①基本手当
②技能習得手当
③寄宿手当
④傷病手当
⑤高年齢求職者給付金
⑥特例一時金
⑦日雇労働者給付金

就職促進給付

https://www.hellowork.go.jp/insurance/insurance_stepup.html
⑧就業促進手当
⑨移転費
⑩広域就職活動費

教育訓練給付

https://www.hellowork.go.jp/insurance/insurance_education.html
⑪教育訓練給付金

雇用継続給付

https://www.hellowork.go.jp/insurance/insurance_continue.html
⑫高年齢雇用継続給付
⑬育児休業給付
⑭介護休業給付

求職者給付

①基本手当

いわゆる「失業手当」または「失業給付」とよばれているものです。基本となる手当で、対象者も広範囲で他の手当よりも金額が大きくなる可能性も高いです。

被保険者期間が1年以上で手当を受給することができます。
・被保険者の期間1年~5年:手当受給90日間
・被保険者の期間5年~10年:手当受給120日間
・被保険者の期間20年以上:手当受給150日間

※倒産や解雇、負傷などの特定受給資格者、特定理由離職者と認められた場合、または就職困難者は非保険者の期間6ヶ月以上、最大手当は360日と条件が異なります。

また、自己都合で仕事を辞めた場合はすぐに支給されず、給付制限期間の3ヶ月を待たなくてはなりません。また別の章で説明していますが、公共職業訓練を受講することで、給付制限期間を待たずに済んだり、手当の給付期間が延長されたりなどのメリットがあります。

一日にもらえる手当を「基本手当日額」といいます。仕事を辞める直前6ヶ月の賃金(ボーナス含まない)を180で割ります。割った額の50%~80%が一日あたりの支給額になります。賃金が高いほど率が下がります。さらに年齢別に上限金額があります。

・30歳未満:6,390円
・30歳~45歳未満:7,100円
・45歳~60歳未満:7,805円
・60歳~65歳未満:6,709円

上記でもお分かりのように、基本手当は64歳までが対象となります。

②技能習得手当

公共職業訓練を受講すれば基本手当が受給できますが、さらに「技能習得手当」というのも貰うことができます。

受給の条件として「公共職業安定所長または地方運輸局長の指示で公共職業訓練などを受講する」と謳っていますが、通常は自分の意思での訓練申し込みでも受給できます。もちろんケースバイケースですので、実際のところはハローワークにお問い合わせください。

受講手当:公共職業訓練を受講した1日あたり:500円(上限20,000円)支給。
通所手当:交通費として最大425,000円支給。

③寄宿手当

「寄宿手当」は公共職業訓練受講者のための「家賃補助」のようなものです。公共職業訓練受講のために扶養家族と別居してする場合に月額10,700円支給されます。事実婚でも対象になります。

④傷病手当

離職し、ハローワークに登録後、怪我や病気で仕事を開始することができない状態になった場合、それが14日以内であれば普通に基本手当の受給になりますが、15日を超える場合はこの「傷病手当」という手当をもらうことになります。金額は基本手当と同じです。

傷病手当の受給が終わってから改めて基本手当は受給できるのですが、傷病手当の受給が30日以上になった場合は基本手当の受給期間(1年)を延長する必要があります(最大4年)。

⑤高年齢求職者給付金

基本手当の年齢上限は64歳です。65歳以上で離職した場合は「高年齢求職者給付金」を受給することになります。これは基本手当のように毎月支給されるようなものではなく、一回のみ支給されるものです。

被保険者の期間が1年未満の場合は30日分、1年以上であれば50日分支給されます。1日あたりの金額は基本手当と同額です。

⑥特例一時金

季節的な雇用状態にある場合、つまり、定期的に就職と離職を繰り返すような働き方をしている場合に、一般とは別の「短期雇用特例被保険者」と認められれば、基本手当の代わりに「特例一時金」という手当が支給されます。

被保険者期間が6ヶ月以上であれば対象で、基本手当の日額の30日分(または40日分)が一括で支給されます。

⑦日雇労働者給付金

いわゆる日雇い労働者を一般とは区別し、基本手当とは異なる「日雇労働者給付金」という支給方法にしています。条件としては「2ヶ月連続で月に18日以上仕事をしていないこと」または「30日以内の期間限定の仕事をしていること」です。

あらかじめハローワークで「日雇労働被保険者資格」を取得し、仕事をして賃金をもらうごとに雇い主から「雇用保険印紙」を「日雇労働被保険者手帳」に貼ってもらうということが必要になります。2ヶ月の間にその印紙が26枚貯まったらハローワークに行って受給申請をします。受給額はその印紙の取得状況によりますが、日当たり4,100円、6,200円、7,500円と3段階に分かれており、13日から17日分が支給されます。

⑧就業促進手当

この「就業促進手当」はさらに4つの種類に分かれますが、基本手当を受給中に就職をした場合に支給されるもので、祝い金のような意味合いのものです。

再就職手当

再就職手当は基本手当の受給できる期間が残っている場合に就職した場合に支給されます。原則、1年以上継続するような安定した仕事とみなされる必要があります。

支給額:
・基本手当の給付日数が3分の2以上残っている場合:支給残日数×60%×基本手当日額=支給額
・基本手当の給付日数が3分の1以上残っている場合:支給残日数×50%×基本手当日額=支給額

就業促進定着手当

就業促進定着手当は再就職手当受給者対象に、以前の仕事よりも給料が下がってしまったという場合に、その差額を6ヶ月分補填してくれるというものです。

支給額:
前職の賃金日額-再就職先の6か月間における日額×再就職先で6か月間の就労日数=支給額

就業手当

再就職手当が「原則、1年以上継続するような安定した仕事」という条件があるのに対し、「就業手当」はそういった常用雇用以外の場合に支給される手当です。条件としては「基本手当の給付日数が3分の1(かつ45日)以上残っている」ということです。

支給額:
支給残日数×30%×基本手当日額=支給額

※1日あたりの上限は1,747円(60歳以上65歳未満1,416円)

常用就職支度手当

障害のある方向けの再就職手当といえるのが「常用就職支度手当」です。支給残日数が3分の1未満という条件です。

支給額:
(支給残日数が90日未満の場合)支給残日数(45日未満の場合は45で換算)×40%×基本手当日額=支給額

⑨移転費

移転日というのは簡単に言えば「引越し費用」です。基本手当を受給中にハローワーク紹介の新しい仕事に就く、もしくは公共職業訓練を受講するというときに引っ越す必要がある場合に、本人と家族に対して支給されるものです。往復4時間以上かかるということや就職先が引越し費用を支給しない場合などが対象になります。

引越しをしてから1ヶ月以内に申請する必要があります。距離に応じて支給額が決まります。

⑩広域就職活動費

雇用保険受給者がハローワーク紹介のハローワーク紹介の新しい仕事に就く、もしくは公共職業訓練を面接などで訪問するというときに支給される手当です。

・交通費(鉄道で往復300km以上が支給条件)
・宿泊費(鉄道で往復400km以上が支給条件)

⑪教育訓練給付金

厚生労働大臣が指定する各種学校などを修了した場合にその費用の一部を支給してくれるというものです。被保険者であった期間で条件が違ってきますが、「一般教育訓練給付金」で最大で経費の20%(上限10万円)、「専門実践教育訓練給付金」なら40%(3年で最大96万円)などになります。

ビジネススクールなどスキルアップのための講座受講が一般的ですが、ドライビングスクールなど利用できる学校の種類は豊富です。

⑫高年齢雇用継続給付

60歳以上65歳未満で以下の場合に賃金の補てんをしてもらうという手当です。

「高年齢雇用継続給付」:今までと同じ職場で60歳以降の賃金が60歳時点の賃金から75%未満に減った場合、現在の賃金の最大15%を支給
「高年齢再就職給付金」:再就職先で、60歳以降の賃金が前職の賃金から75%未満に減った場合、現在の賃金の最大15%を支給

⑬育児休業給付

産休の場合に子供が1歳(ケースによって最長1歳6ヶ月)になるまで支給してくれる手当です。産休前の賃金の50%または67%が最大で支給されます。

⑭介護休業給付

65最未満の被保険者が介護のために仕事を休むという場合に、最長3ヶ月支給される手当です。休職前の賃金の40%が最大で支給されます。

雇用保険の手当の内容や条件は変わる場合もありますので、詳細はそのつどハローワークに確認をしてください。

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