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特定調停は、弁護士などを利用せずとも自分で手続きができます。つまり、調停を成立させることができるかどうかは本人のやり方なども大きく影響してくるので、あらかじめ内容をしっかりと把握してから行うということが重要になってくるでしょう。ここでは特定調停をより内容を明確にするためにメリットとデメリットをまとめてみました。

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特定調停のメリット

弁護士や司法書士などに依頼する必要が無い

民間のプロに手続きを依頼しなくてもよいということのメリットは「費用が安く済む」ということに尽きます。債権者の数にもよりますが、数千円で費用が納まる可能性もあるので、弁護士費用が債務整理をできない理由だとすれば限られた選択肢になります。

特定のローンだけ選べる

例えば自己破産や個人再生などでは5ヶ所から借り入れが、あればそれら全てが債務整理の対象として処理されます(個人再生の場合は住宅ローンは対象外)。しかし、特定調停は自分の希望のローンだけを債務整理することができます。

例えば、勤務先の関連から借入れている場合など、債務整理をすれば勤務先にバレることになりますが、そういった債権者をそのままに別の債権者だけ調停するということが可能です。住宅ローンなども同様で、資産を維持しながらの債務整理が可能なのです。

職業上の資格に影響しない

自己破産の場合は、申し立てから免責までの数ヶ月間は、弁護士などの士業、質屋などの古物商、会社の役員などの仕事をすることができなくなりますが、特定調停においてはそういった影響はありません。

請求や催促を止めることができる

裁判所からの申し立て通知を債権者が受けとれば、その時点から取り立て、請求行為ができなくなるというものです。債務者にとっては一息つける瞬間です。他の債務整理にも共通したメリットですが、催促が止まれば、じっくり今後のことを考えることができるようになります。

返済の負担が減る

特定調停を行う基本的な目的が金利の軽減です。将来の金利負担が減る、もしくは無くなるというものですが、借り入れ額や金利の高さなどによっては非常に負担が軽くなるので、完済も現実味を帯びてくるものになります。また、利息引きなおし計算をして払い過ぎの金利が認められれば、元金からその額を減らすということもできます。

官報に掲載されない

自己破産と個人再生と同様に裁判所を介する債務整理の特定調停ですが、国が発行する広報誌の「官報」に自分の情報が掲載されません。この官報はヤミ金の情報源としても利用されているものなので、掲載されることのメリットはありません。

特定調停のデメリット

自分でやることが多い

まず、書類の作成という作業があります。ミスや足りない部分などがあれば裁判所に受理されず再提出ということになれば、余計に時間が掛かってしまうということも想定できます。また、調停担当者や債権者との話し合いも必要なので、多少なりとも主張をアピールする力は必要になります。弁護士などに依頼をしないという場合には費用面でメリットがありますが、その分、本人にやる気やバイタリティー必要になってきます。

仕事に支障が出る可能性も

申し立ての日や調停の日など、限られた日にはなりますが、平日に裁判所に自分で行かなくてはなりません。仕事を数日間は休まなければならないという状況になるかもしれません。弁護士などに依頼をする方法よりは時間を取られる可能性が高くなります。

調停委員は選べない

債権者と自分の間を取り持ってくれるのが調停委員ですが、裁判所が選任するので、当たりはずれがある可能性もあります。債権者と対等に話を進めていく上で、この調停委員の力量は欠かせないものになるので、あまりやる気が無かったり知識的に乏しかったりすれば希望通りの調停が成立しない可能性が高まります。

家族に内緒にするのは困難

弁護士が間に入らない分だけ、裁判所と自分のやり取りの割合は増えます。裁判所からの郵便物などでバレますので、家族に内緒で債務整理をしたいという場合には向かない方法になります。

しばらくは借金やローンができなくなる

個人再生、自己破産と同様に任意整理でも信用情報上で「ブラック」になります。5年から10年は現金を借り入れることはもちろん、クレジットカードや新たな分割払いの利用もできなくなります。特定調停をする段階では、現状以上の借り入れはしないという前提かもしれませんが、いざというときに困るということはありえます。

負担軽減が少ない可能性も

過払い過ぎた金利があれば元金を減額できる可能性はありますが、そうでなければ将来的な金利の負担が軽減されるのみになります。借り入れ額や金利などによっては特定調停をしても負担軽減の効果が少ないという場合もあります。

調停後に返済が滞れば差し押さえも

調停後の返済が滞れば債権者側が強制執行を申し立て、債務者の給料の差し押さえなどを行うことができます。元金の額や、返済期間が長くなればそういったリスクもより高まりますので、返済計画はより確実性のあるものにする必要があります。給料の差し押さえになれば職場にも債務整理がバレることにもなるので、仕事面にも影響を及ぼすようになれば状況はさらに悪い方向に向かうかもしれません。

調停が成立しない可能性も

特定調停には債権者の任意の同意が必要になりますので、同意が無ければ調停が成立しません。他の債務整理の方法と比較すれば確実性に欠ける方法といえるかもしれません。例えば、個人再生なら債権者の半数以上の同意、自己破産であれば同意が不要とそれぞれの債務整理の方法で債権者側の権利に違いがあります。

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